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メタバースにおけるアバターとアイデンティティ、パート1

October 13, 2021

by Nameer Hirschkind, Data Science/Machine Learning Intern


テック

サンスクリット語では、アバター (अवतार) は、「人間の姿での生まれ変わり」を意味します。 Roblox(ロブロックス)では、アバターよりももっと直接的にユーザーのアイデンティティを反映するものはほとんどありません。 だんだんと「標準的な」Robloxユーザーはいないということが分かるようになりましたが、飛び抜けて美しく多様な当社のユーザーのアバターは、ユーザー層そのものの多様性を直接的に反映しています。

アバターのキャラクター化(方法)

もし、当社が美的な多様性に興味を持っていたとしたら、当社はアバター美学の特性評価から始める必要があります。 まず自然に目を向けるべきところは、ユーザーがお互いを表すのに使う2Dアバターのサムネイルです。. 美的な分析のためには、このサムネイルを意味的に意義のある数値表現に変換する必要があります。 次元性を抑えるには数多くの方法がありますが、できることがいくつかあります。

  1. 一番単純なアプローチ: PCAを直接、 平たくしたサムネイル画像に適用することです。 縮写の「品質」を評価するには、主成分(PC)の極値でサムネイルを視覚化します。 最初のPCは、解釈可能なアバターの種類を識別するのが分かりますが12番目のものは意義があると言うには大雑把すぎるものです。

PC 1 (14.3%の相違を説明):

PC 12 (1.5%の相違を説明):

2. 同じくらい簡単: 既製の訓練済みの画像分類ネットワーク(Resnet 18)の最後の隠れた層を適用し、クラスター化することによって埋め込みの質を評価することができます。 Resnetが色彩情報は効果的に捉える(2番目のクラスターの青い靴をすべて参照)のに対して、形状情報のエンコーディング(最初のクラスターを参照)には失敗することがあるのを観察してください。

2つのクラスターからのサムネイルのサンプルが以下にあります。

3. 凝集性についての視覚的な読み取りをするには、画像分類の埋め込みを二次元に落とすのにUMAPを適用できます。 この量は識別可能なクラスターに見えますが、右下にある大きな印のかたまりが怪しく見えます。 それもそのはずです。その特大クラスターのサンプルには視覚的に凝集性がありません。

2D埋め込みプロット:

2D埋め込み済みスペースにあるメガクラスターからのサンプル:

4. サムネイルデータ上で直接、小規模のカスタム変数オートエンコーダー (VAE) を訓練。 理想的には、一般的な目的の画像分類と比較してRobloxのアバターでの独自の美的なバリエーションをよりよく捉えるべきです。 (かわいいのはさておき: K-meansは、VAEの潜在的な後方変数と通常の前に一致するため、特にこういった埋め込みのクラスター化には特に適切です。)

違ったアプローチの有用性を数値化しようとする統計結果はありますが、監視がつかない学習の実例は主観的な判断による場合が多くなります。 経験から言うと、4番が最も成功したと思います。

アバターの多面性

VAEを使って、クラスター化するのにサムネイルを簡潔な64次元ベクトルに変換できます。 以下はVAE と 20通りのクラスター化からのK-means クラスターの例の一部です:

一つのクラスターにあるよくカスタマイズされたアバターの一部:

他のクラスターで「Rthro」と呼ぶ背が高くて細身のアバター:

大きなブロックタイプのアバターはこのクラスターでは「ブロッキー」と呼びます。

ここにデフォルトのアバターがあります。

軽くカスタマイズされたRthroとBlockyのボディタイプの中間がこの中にあります:

Robloxの闇の天使

「そこを見て!」(“Look Over There!”)

黒いキューブ

飛べると信じてる(I Believe I Can Fly)

複数回の実行を通してのクラスターの一貫性とランダム初期化、kの選択肢は、アバターは自然に明確な(ファジーとはいえ)カテゴリに入ります。 輪郭の両極端については、従来の角ばったボディの「ブロッキー」タイプのキャラクターの対極として、背が高くて細身でより実写的な「Rthro」アバターがあります。 また、ユーザーがRobloxに参加したときから編集を加えていないデフォルトのアバターがいくつもあることが分かりました(クラスター4以上)。 中には、「ゴスニンジャ」から「クラブに行く」というようなものまで、すべてそろっています。

アバターによるアイデンティティ

美的なクラスターは、当社のユーザー自身とどのような関係があるのでしょうか?

一番取り掛かりやすいのは、プラットフォーム上でのユーザーのふるまいです。 先月のアバター編集、週ごとのアカウント年齢、秒での合計プレイタイム、クラスターによる月間リテンション率などのエンゲージメント指数は、4つのグラフで表されており、 劇的な 違いがクラスター全体に見られます。 カスタマイズをたくさんしてあるアバターを持っているユーザーは、エンゲージ率が高く、リテンション率も高い傾向があり、 あまりカスタマイズされていないアバターの人はエンゲージ率が低い傾向にあります。

これには、ざっくりとですが相反する解釈が2つあります。 一つは、アバターを編集するユーザーは結果としてRobloxでよりエンゲージメントが高い活動をすることになると言うことです。 もう一つの見方は、Roblox上ですでに手間ひまかけて活動したユーザーは、時間が経つにつれてアバターにも力を入れる傾向があると言うものです。 Robloxで他の人たちが どちらの解釈を信じるかを決めるのに素晴らしい仕事をしています

原因がどうあれ、プラットフォーム上でのアイデンティティには美的な表現とエンゲージメントのレベルという2つの側面があり、それがお互いに密接につながっていることが見えてきます。 しかし、プラットフォーム外でのアイデンティティについてはどうでしょうか? 年齢、場所、性別など当社のユーザーの現実での識別子はRoblox上でのアイデンティティとどのような関わりがあるでしょうか。 続きは、このブログ記事のパート2をチェックしてください!


ナミア・ハーシュキンドは、Robloxのデータサイエンス部署のインターンです。 Robloxのアバターで各プレイヤーが自分が好きなアバターを作れるようにするための作業をしています。 Robloxコーポレーションとこのブログは、いかなる企業もサービスも推奨も支持もしません。 また、このブログに含まれる情報の正確さまたは完全性について、いかなる保証または約束もしません。

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