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重ね着でメタバースにダイナミックな装いを

October 21, 2021

by Bjorn Book-Larsson, VP, Product Avatar


テック

先週の非常にエキサイティングなRoblox開発者会議(「RDC」)が終わり、今度は重ね着(Layered Clothing)のStudioベータ版始動をご報告できることを嬉しく思います。こちらは、Roblox Studio(ロブロックス・スタジオ)ユーザー全員がご利用できるようになりました。 ご自分の体験の中で有効化するには、Roblox Studioを開いて、 > ファイルのベータ機能をクリックし、「3D 重ね着」と言うラベルのついたボックスに印をつけます。

ほぼ2年間にわたり、当社はRoblox上の全員がアバターに完全に自由に洋服を着せられるようにする革新的なシステムの構築に取り組んできました。 当社のここまでの道のりを理解するために、これまでにリリースしてきた技術の一部と近い未来に当社がどこへ向かっているかを見てみましょう。

「重ね着」完成までの道のり

昨年の11月に当社はスキンメッシュを始動させましたが、当時述べたようにスキン技術が「重ね着」のような新しい高度な機能の土台となっています。

4月にはケージメッシュ変形器 (「ラップデフォーマ」としても知られる)の技術を始動させました。 この技術は、ハイエンドとローエンドのデバイスの両方でジオメトリをリアルタイムで互いに収縮包装(シュリンクラップ)させるものです。 シュリンクラップの魔法は、ユーザーが他のアイテム上やアバターにリアルタイムで3Dアイテム(洋服、髪、ジャケットなど)をただ「ラッピング(包装)」するだけです。

これが、今日のStudioベータ版の重ね着の始動につながっています。 重ね着は、洋服が実際に体を覆ってフィットする感じを模倣しています。 シャツや帽子、アウター、靴などの個別のアイテムは、どのような順序でも重ねて装備できます。そして、プラットフォーム全体でフル稼働し始めれば、将来的にアバターがアクセサリ以外に7枚を重ね着できるようになります。

今日の始動の前は、Robloxの初期の頃に遡りますが、キャラクターの外見を変える方法は、「ズボン、シャツ、そしてTシャツ」という形の当社の定番のボディパーツのペイント仕様(実際には2Dペイント仕様)を変更するか、ボディパーツ全体を取り替えるか2つしかありませんでした。 この取り替え可能なパーツとペイントベースのアプローチは、とても有用でユニークなカスタマイズをたくさんできるようにしてくれました。

しかしながら、「重ね着」は組み合わせ論の確率をまったく新しいレベルに押し上げます。 まだ下にある構成要素をペイントしたり、色付けしたり、パーツ交換したりもできますが、どんなボディの上にもまったく新しい3Dアイテムの上に重ねることもできるようになりました。そして、システムが 既存のボディの構成要素だけでなくアバター上で前に重ねて装備したどのアイテムにもきっちりフィットするようになります。

自己表現の未来

今後、スキンメッシュの背後にある技術は重ね着だけでなく、最近、発表したDynamic Heads(ダイナミックヘッズ)システムのカギでもあります。これは、スキン、ケージ、シュリンクラップはすべて未来の「感情を持った」アバターとも連動することになるからです。

先週、RDCで初めて発表されて、現在は開発者ベータ版のリリースとして利用できるようになっているDynamic Headsシステムは、製品としてリリースできるようになるまでにかなりの作業が残っていますが、当社はこういった驚くべき技術の初期のバージョンを使ってコミュニティが何を作り出すかをとても楽しみにしています。

重ね着とDynamic Headsの後は、アバターチームが次に将来的に取り組んでいく仕事と探索内容は、「動的ボディ」の概念に関するものです。 開発においてDynamic Head技術をもとに構築する動的ボディは、ユーザーと開発者がボディジオメトリを粘土を使うときのように変えることができ、既存のキャラクターと新しいものの両方でコミュニティが創造的なカスタマイズ無限にできるようになります。

コミュニティの独創性を発揮

「重ね着」は、Robloxのアバターの進化における次の段階です。 自分のアイデンティティは、メタバースの重要な柱であり、独自のユニークなテイストで服を細かくカスタマイズする能力は、自己表現のカギとなります。 重ね着を今あるすべてのアバター上で確実にうまく機能させるようにすることで、みんなが土台として持っている現在のキャラクターを失わずに自己表現できるようになります。 目標は、ロブロックスのユーザーが現実の世界で服を取り替えっこするのと同じように服を交換できるようにすることです。

その上、カスタマイズがさらにできることでクリエーターたちがRoblox内で新しいデザインを模索したり、制作したりできる様々な新しいチャンスを作り出します。 今後、何ヶ月かにわたって「重ね着」の運用を始めていくにあたり、Robloxの開発者とユーザー生成コンテンツのクリエーターは、自分の重ね着アイテムを自作の体験に取り入れることができるようになり、最終的にはRobloxのメタバース中でこれが可能になります。

こういった新しい技術を使ってコミュニティが作り出す独創性を目にする日を待ちきれません。