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最新の 「デジタル表現、ファッション&ビューティ・トレンドレポート」からの知見

November 9, 2023

by Christina Wootton, Chief Partnerships Officer, and Manuel Bronstein, Chief Product Officer


カテゴリーなし コミュニティ テック デジタル・ウェルビーイング People & Culture

当社のバーチャル専門家のパネリストが今年のトレンドについて深堀りするデジタル上の自分らしさの表現でこれから起きる現象」をご覧ください

没入感のある3D空間での体験では、「自分らしさの表現」は大勢のみなさんにとって(デジタル世界で人間関係を作っているZ世代にとっては特に)不可欠な要素になっています。 当社が ブランドへの配慮、アバターの外見を作るときの心理、本当の自分らしさを表現することの人々の実際のコーディネートや購買決定、さらには精神的な幸福感に与える影響など、アバターによる自己表現の全領域を調査した「2023年版デジタル表現、ファッション&ビューティ・トレンドレポート」をまとめたのは、それが理由です。

この内容は当社が昨年実施した調査に基づいており、 これは没入型のネット空間で人々がどのように自分らしさを表現するかについて貴重な初期の洞察を提供してくれました。 当社の2023年のレポートでは、クリエーター、ブランド、業界の専門家が急速に進化する消費者のニーズをよりよく予測し、対応するのに役立つ新たな知見を提供しています。

以下は、2023年のレポート*からの5つの要点です

1. デジタル上の自分らしさの表現の重要度がさらにアップ

Roblox(ロブロックス)のようなプラットフォームで活動しているアメリカとイギリスのZ世代の1,500人以上を対象とした今年の調査*では、56%が、「アバターのコーディネートのほうがリアルの世界で着飾るよりも 重要」と答えています。 また、22~ 26歳の年齢層の高いZ世代では、 64%が「どちらかを選ぶとしたら、リアルの世界で着飾るよりもアバターを着飾ることの方が重要」と答えています。

さらに、 84% Z世代の回答者ではデジタル・ファッションは 自分にとって少なくとも「多少は重要」 と答えており、 85% デジタル・ファッションの重要性は過去1年間で 少なくとも 多少は高まったと考えています。 半数以上(53%)は、 重要性が 「かなり」高まったと考えています。.

こういった調査結果は、当社のプラットフォームで見られる現象と同じです。デジタル上のアイデンティティとファッションを通じた自分らしさの表現は、 人々の体験にとって

不可欠な要素なのです。 例えば、Robloxの2023年第1四半期から第3四半期にかけて、 アバターの更新は前年同期比38%増の合計1,650億件に上り、デジタル・ファッション・アイテムやアクセサリーの購入は前年同期比15%増の約16億件に達しました。 さらに、何百万人ものRobloxユーザーのみなさんが毎日、アバターを更新し続けています。

しかし、デジタル上のコーディネートやファッションの影響はバーチャル世界の中だけにとどまりません。 調査では、 84%が自分のリアルでのコーディネートがアバターのコーディネートに少なくとも「いくらか影響されている」と回答しており、そのうち54%は自分のアバターや他のアバターが着ているものに「かなり」あるいは「非常に影響されている」と答えています。

2. メタバースにいるZ世代にとってブランド認知が重要

メタバース・ファッションに関して言えば、アンケート回答者は明確なスタイルとブランド認知を重視していると強調しています。52%が、 アバターが 「ステキに見える 」かどうかを判断するときに最も注目する属性として、「スタイリッシュなデジタルウェア」を身につけていることを挙げています。 また、 4人に3人は、認知度の高いブランドのデジタル・ファッションを身につけることが少なくとも「多少なりとも」重要であると答えており、そのうちの47%は「かなり重要」または「非常に重要」と答えています。

このような動向は実際の購入行動を動かしている可能性があり、84%が、バーチャル空間でそのブランドのアイテムを身につけたり試着したりした後、リアルの世界でもそのブランドの購入を検討する可能性が少なくとも「多少はある」 と答えています。 実際、 50%かなりそう思う」または「非常にそう思う」と答えています。

3. 消費者はデジタル・ファッションへの支出に前向きで高級であればあるほどいい

一方、デザイナーやブランドは、大勢のZ世代ユーザーがデジタル・ファッションにもお金をかけることに前向きであることを知れば喜ぶでしょう。当社の調査 52% では、 毎月10ドルまでの予算なら問題ないと答えた人、 19% 毎月20ドルまでなら使ってもいいと答えた人、 18% 毎月50ドルから100ドルのアイテムを購入することに前向きでな人たちがいました。

今年、リミテッド(限定品)が登場したことで、Robloxユーザーの限定アイテムやレアアイテムへの需要が浮き彫りになりました。

例えば、コミュニティのメンバーは、『グッチ Ancora』のバーチャル空間でチャレンジに参加して、リミテッド・アイテムを獲得したり、CHRUSHのようなRobloxから生まれたブランドのアイテムを購入するために列を作りました。

同じように、大手エレクトロニック・ミュージック・ブランドのMonstercat(モンスターキャット)は最近、コミュニティ・クリエーターの@WhoseTrade6つの一点物のネックレスを共同開発しました。 ルビーペンダントは1,000,001 Robux(約10,000ドル)で落札され、リミテッドの初回販売としては最高額となりました。

4. 頭のてっぺんからつま先まで、自己表現を試せる

デジタル・ファッションはZ世代ユーザーにとっても重要ですが、アバターを使って他の革新的な表現方法を試している方々もいます。

その一例がアバターに顔にするメイクで、すでにコミュニティが制作したバーチャル空間の一部で利用できるようになっています。 さらに、フェンティ・ビューティー、メイベリン、NARS、ジバンシー・ビューティー、NYX、ロレアルなど数多くのブランドが、顧客のアバターメイクへの関心に応えるべく投資を行っています。

こういったブランドには現実的なビジネスチャンスがあります。 当社の調査によると、 全回答者の3分の1以上(35%)が、自分のアバターのメイクを毎日または毎週カスタマイズすることが重要だと答えており、51%の自分を女性だと自認している回答者がカスタマイズが重要だと答えました。

Robloxでアバターの髪型をカスタマイズする人も増えています。 今年だけで、ユーザーは 前年比20%増の1億3900万点以上のヘアスタイルを購入し、Robloxでそのうち5つ以上のヘアスタイルを購入した人は730万人以上にのぼりました。

しかし、「自分らしさの表現」はそれだけでは終わりません。Robloxユーザーはますます「リアクション」を採用しており、今年は現時点で980万人のRobloxユーザーがリアクションを購入し、前年比64%増となりました。 これはトミー・ヒルフィガーがRobloxでのデジタル・ファッション・コレクションにリアクションを導入するときに注目した点です。

また、パリス・ヒルトンの『Slivingland』にあるカラフルなオーラのように、ユーザーは自分の雰囲気に合った幻想的なオーラを選んでいます

そしてまもなく、Robloxユーザーはリアルな感情を表すことができる表現力豊かなアバター を持つことができるようになります。 アンケート回答者の 86%が、メタバースでアバターが十分に自分らしさを表現していると感じられるようにするためには感情表現ができることが少なくとも「多少なりとも重要」だと答えているので、Z世代に受け入れられるでしょう。

5. 自分に正直であることが没入型空間での自分らしさの表現の原動力となり、幸福感にプラスの影響を与える

この調査から得られた印象的な知見のひとつは、Z世代のほとんどがメタバースでは他人の目を気にしているのではなく自分のために見栄えをよくしようと努力しているということです。 アバターの見た目を選ぶとき、 62%が「自分にとってよく見えるかどうか」をとても気にすると答えているのに対し、 37%が「他人にとってよく見えるかどうか」をとても気にすると答えました。

また、Z世代の40%が リアルの世界よりもメタバースで本当の自分を見せる方が簡単だと感じています。 その理由として、「表現の自由」や「クリエイティブな選択肢」が増えたことが挙げられています。 さらに、没入型の空間でアバターとして人と交流するとき、「なりたい自分になれる」「批判されにくい」と感じていることが分かりました。

実際のところ、当社の調査では次のことがわかりました。

  • メタバースではリアルの世界よりも外見で判断されることは少ないと考えている回答者が外見で判断されると答えた回答者の2倍でした。
  • 回答者は、リアルの世界から2Dの写真をSNSに投稿するよりも、アバターを通じて没入型空間で自分を表現する方が気分がいい(「より自分らしい」)と回答する確率が2.2倍高いことが分かりました。

最後に、回答者は「精神的な幸福感に良い影響を与えた」と述べています。88%が、没入型空間で自分らしさを表現することで、おそらく 物理的な世界でも快適に自分を表現できるようになったと答えています。 他者とのつながりを築き (29%)、 自信を高め(24%)、本当の自分らしさの表現を可能にし(21%)、その他の方法でメンタルヘルスを改善するのに役立っている(25%)と述べています。

普遍的なつながりをつくるもの

本当の自分らしさの表現は、人にとって「普遍的なつながりをつくるもの(コネクター)」だと表現されることがあります。 本当の自分をさらけ出すことで、私たちは本当の「つながり」を作ることができます。Robloxは、没入型のコミュニケーション(通信手段)とつながりを提供するプラットフォームや製品の開発を続けていますが、 みなさんが本当の自分らしさを表現するための幅広い機会を提供できるようにしていきたいと考えています。.
というのも、当社の研究が実証したように、没入型の3Dデジタル空間で自分らしさを表現するために選べる数多くの要素をよりうまくコントロールできるようになれば、リアルの世界での人間関係や幸福感に良い影響をもたらすことが分かっているからです。

レポート全体のダウンロードはこちら

* 調査方法「2023年版デジタル表現、ファッション&ビューティ・トレンド(2023 Digital Expression, Fashion & Beauty Trends)」レポートには、2つの補完的なデータが含まれています。

  • 2023年1月から9月までのRobloxプラットフォームから収集した行動データ
  • 米国(1027人)と英国(518人)に住む14歳から26歳までの Z世代ユーザー1545人から収集した自己申告による調査データ。 これらの回答を得るために、Robloxは2023年9月27日から29日にかけてQualtricsに全国代表調査を依頼しました。 この統計は、2つの市場(アメリカとイギリス)の所感がほぼ同じだったことを考慮し、回答者の全サンプルを表しています。 サンプルは、米国では国勢調査局のAmerican Community Surveyを、英国ではOffice for National Statisticsを使用し、両市場の人口の年齢層を反映するよう男女のバランスをとっています。 本レポートでは、データを「2023 Roblox 自己表現調査」と表記しています。
  • データに関する補足説明やご質問は、press@roblox.com までお問い合わせください。